紀伊半島中部に位置し、近畿最高峰、八経ヶ岳をはじめ、「近畿の屋根」と呼ばれる大峰山系の山々に抱かれた奈良県天川村。 「天の国・木の国・川の国」と称されるこの地には、修験道とともに美しい自然と文化が今なお息づいています。 神秘的な雰囲気を湛えた豊かな森、そしてエメラルドグリーンに輝く清らかな川のせせらぎ。その情景を思い浮かべながら心地よい夏の音の耳を澄ませてみてください。
日本三大辨財天のひとつに数えられる「天河大辨財天社」。
天川村の名前の由来になったとされるこちらの神社には、水の大神、弁舌・才智の大神、音楽・芸術・芸能の大神、財宝の大神がお祀りされています。芸能の世界で精進する俳優、歌手の方々が参拝されることでも有名。「紀伊山地の霊場と参詣道」として、ユネスコ世界文化遺産にも認定されています。
山深い秘境の里、天川村は、創始から1300年以上にわたり修験者たちの聖地となっている地。今なお女人禁制が続いており、厳しく、険しい山岳修行に身を投じる人々が絶えることはありません。大峯山で修行した後、高野山へ至る道程には、弘法大師空海にまつわる史跡・伝承も数多く残されています。
大峯山の登山口、天川村洞川は、環境庁(現環境省)による名水百選にも選ばれた清らかな水で知られたところ。「ごろごろ水・泉の森・神泉洞」と呼ばれる「洞川湧水群」からは、体によく、おいしい水が湧き出し、修験者たちの喉を潤してきたのだそう。
エメラルドグリーンに輝く水面が神秘的な「みたらい渓谷」。夏の天川村では、清涼感のある爽やかな川のせせらぎを聞くことができます。
それはまるで心が煌めくような水の音。
天川村の森では、野鳥「オオルリ」の「ピール-リーポピーリピピ」といった高く澄んだ鳴声がこだまします。オスは濃いブルーの背中、白いおなかのコントラストが美しい野鳥。その美しい姿と鳴声は、夏の訪れを感じさせてくれます。
古から連綿と伝わる神秘と豊かな自然。天の国、木の国、川の国と称される天川村からもたらされる神秘的な夏の音は、心が澄みわたるような感覚をもたしてくれるはずです。
あなたも、天川村の夏を「音」で感じてみませんか。
音源sample(ハイレゾではありません)